発がん性だけでなく、生殖や免疫の機能への影響などが指摘されているPFAS(有機フッ素化合物=ピーファス)が、今年4月から水道の水質基準の項目に加わった。昨年6月に改正された環境省令により、PFASの代表的な物質であるPFOSとPFOAが水質基準の項目に加えられ、4月に施行された。基準値は2種類合計で1リットル当たり50㌨㌘とされた。1㌨㌘とは1㌘の10億分の1。
自治体などに原則3ヵ月に1回の水質検査が義務化された。基準値を超えた場合は原因を調査し、水質改善の対策が求められる。
PFASとは、PFOS、PFOAなど1万種類以上あるとされる有機フッ素化合物の総称。分解されにくく蓄積されやすいことから、「永遠の化学物質」と呼ばれる。テフロン加工のフライパンなど生活雑貨をはじめ、半導体の製造工程などで多岐にわたって使用される。
特に基地での消火訓練に使われる泡消火剤に多く含まれる。沖縄の嘉手納基地、普天間基地、キャンプハンセンなど米軍施設周辺の井戸水や北谷浄水場の飲料水などから、高い数値のPFASが検出されている。米軍横田基地周辺の東京・三多摩地域などでも井戸水などの汚染は深刻だ。全国的な汚染実態が明らかになる中、国の責任で汚染源の特定と除去、そして住民が安心できる基準と体制の整備が急務だ。