社会新報

東京に愛の樹かげを ~ 都議選中央区予定候補・愛みちこさんスタートアップ集会

声援をかみしめながら、決意を語る愛さん。

集会の締めは頑張ろうコール。(5月24日、中央区京橋)

 

(6月12日号より)

 

 東京都議会議員選挙(6月13日告示・22日投開票)が迫る5月24日、中央区選挙区(定数1)の社民党公認予定候補の愛みちこさんのスタートアップ集会が同区京橋で開かれた。
 集会は「何としても社民党の都議を!」という福島みずほ党首の熱いアピールで始まった。日比谷公園の再開発から樹木を守るフィールドワークで愛さんと知り合ったという福島党首は、開発で稼ぐ大企業の利益ばかりが優先され、暮らしを下支えする公共サービスが後退する一方の小池都政を厳しく批判。会計年度任用職員など非正規公務員を含めた働く者の権利を守り、教育や医療、介護、福祉をはじめとする暮らしの基盤をきちんと保障する東京都政をつくっていこうと訴えた。そのために「本当に切望している」社民党都議の誕生。「この希望をかなえてくれるのが愛みちこさん。全力で応援する」と福島党首は力を込めた。

野党統一候補の実現

 続いて推薦する各党からの連帯のあいさつ。中央区では愛さんを推すことで野党統一が実現。立憲民主党の鈴木庸介衆院議員、日本共産党の宮本徹・前衆院議員、新社会党のかい正康参院対策委員長が発言し、東京生活者ネットワークと緑の党グリーンズジャパンからはメッセージが寄せられた。
 集会には参院選東京選挙区予定候補の西みゆか弁護士も駆けつけた。中央区民で晴海に住む西さんは、「愛さんの樹木にかける情熱と知識はハンパじゃない」と街頭宣伝をともにしたときの驚きを語った。
 市民目線からの応援は、「日比谷公園の歴史と文化をこよなく愛する会」の高橋康夫さん、「浜町の緑と歴史を守る会」の小川裕司さん、10年余り愛さんと非常勤講師の同僚だった出口丈人さん。24歳の保育士、増岡壮太さんは、奨学金返済の負担など若者が抱える問題を訴えた。
 愛さんが学んだ共立女子学園の先輩で共立女子中学後援会理事の小澤詔子さんが披露したのは、学校の前のイチョウ並木を伐採から守ろうと樹を抱きしめ続けた愛さんのエピソード。「お嬢さんたちの反乱」だ。
 声援をかみしめながら、いよいよ愛さんが決意を表明。中央区で生まれ育った愛さんらしい、東京愛、中央区愛がギュッと詰まった内容だ。日本橋地区を中心に残る江戸期からの伝統・文化を保全したい思い。月島地区のタワマン建設など、区内で進む再開発がもたらすひずみの是正。人口過密地域の災害対策。非正規雇用の拡大に歯止めをかける入口規制の導入など。

木陰の比率を20%に

 「樹々が私を政治に結びつけた」と語る愛さん。圧巻は都市の自然環境拡充に向けた構想の豊かさだ。都内100万本の街路樹は、関東大震災の教訓から整備された天然の防火壁。ヒートアイランド対策の効果も高い。この貴重な緑を破壊する再開発には「将来の環境への責任がまったく感じられない。待ったをかける」と強調。さらに、「現状7%程度の東京の木蔭比率を20%に引き上げ、森の中に都市をつくる発想」を具体化したいと述べた。
 締めは「愛みちこ頑張ろう」コール。都議選まで一直線のダッシュが始まった。