社会新報

長生炭鉱の遺骨収容問題で「刻む会」が厚労省に要請 ~同省は「専門的知見を踏まえ対応を検討」と述べる ~ 第3次クラウドファンディングも実施

厚労省に対して発言する大椿副党首=手前右端。(4月22日、参院議員会館)

刻む会の要請行動の模様。

 

  市民団体「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」(以下、刻む会)は4月22日、参院議員会館で、83年前、山口県宇部市の炭鉱水没事故で朝鮮人労働者136人を含む183人が犠牲となった問題で、犠牲者の遺骨収容に向けた政府との意見交換会を行なった。

 4月7日の参院決算委員会では大椿ゆうこ副党首の質問に対して石破首相から長生炭鉱遺骨収容が安全に成功する重要性の認識と政府の具体的関与を検討する前向きな発言をしたことを受けて、「刻む会」から要請事項が提出された。

 厚生労働省人道調査室として遺骨収容に向けた技術的・財政支援を行なうことや、正確な状況把握や安全性確保のため潜水や港湾工事の専門家を同行させたうえで政府関係者の現地視察を行なうことなどを求めた。これに対して、同省は「専門的知見も踏まえ、対応を検討する」と述べた。

 意見交換会には福島みずほ党首、大椿ゆうこ副党首、新垣邦男副党首も参加した。

 今後「刻む会」では遺骨収容の費用ための第3次クラウドファンディング(目標700万円)を4月22日から7月21日まで実施する。6月18日~19日に潜水調査を予定。問い合わせ☎090(4803)5319(刻む会共同代表・井上洋子)