7月28日には熊本県でマグニチュード7・1の地震が発生し、8月13日から14日にかけて千葉県で集中豪雨が起きた。全ての被災者にお見舞い申し上げる。
社民党は、現地の党県連と連携を密にし、必要な対応を行なっていく。熊本地震では、長期にわたる断水や避難所の環境の劣悪さが問題となった。首都直下型地震や南海トラフ大地震が高確率で発生するといわれる中、水道管等のインフラの更新と耐震化、避難所の断熱化・空調整備、段ボールベッドや災害時用トイレの備蓄・拡充は急務だ。
人口減少や高齢化は、被災地における支援物資の配分を難しくする。熊本地震の被災地では、たとえ給水車が来ても、高齢者は給水場所に行き重い水を持ち帰ることは難しいのではないかとの声が聞かれた。
また、農業・製造業・サービス業をはじめ、全国さまざまな現場で技能実習生を含む外国人労働者が働いているが、彼らが被災した場合、日本人と同じ住民・労働者として必要な支援・ケアを受けられるかという点にも課題が残る。
日頃から女性・高齢者・障がい者・外国人といった人たちの固有のニーズを把握し、「自助」「共助」に丸投げすることなく、公的責任でそのニーズに応じる体制をつくることが求められる。
地方公務員の削減、非正規化・民間委託の拡大、自治体合併により、地域事情に精通した職員が減ってしまった現状も改善する必要がある。身近な避難所の廃止につながる公立学校・公共施設の統廃合も一層慎重な検討が求められる。
今年7月、防災庁設置法が成立し、11月にも防災庁発足が見込まれている。防災の司令塔の設置は評価すべきだが、予算・人員が確保されなければ画餅となってしまう。政府の防災関係予算額や、その一般会計総額に占める割合は、東日本大震災直後の2011年度以降逓減傾向にある。全国一律に必要とされる物資については国が調達し自治体に配布するなど、国がてこ入れしなければ、各自治体の財政力が避難所の環境整備や備蓄の水準を左右してしまう。
防衛省の来年度予算の概算要求は過去最高の約8兆9000億円となり、金額を示さない事項要求が多いため、年末の予算案編成の段階で防衛費はさらに膨らむと見込まれる。防災関係予算は、その30~40%にすぎない。
社民党は、「防衛より防災」を掲げ、防衛費を防災関係予算に振り向ける予算改革を求める。(9月3日号)