声明・談話

【談話】第100代岸田新総理誕生に際して

2021年10月4日
社会民主党 幹事長 服部良一

 10月4日、臨時国会の冒頭の首班指名投票で岸田文雄氏が選ばれ、第100代総理に就任し、岸田新内閣が発足した。
 それに先立ち10月1日、自民党の新役員人事が決まった。都市再生機構(UR)の口利き疑惑・現金受領問題で説明責任を果たさず経済再生大臣を辞任した甘利明氏が党の幹事長に就任した。俗に「3A」と称され安倍・麻生氏との権力三羽ガラスの一人、まさに安倍傀儡政権を象徴する人事である。副総裁にはその麻生氏が就任した。こんな三役人事でモリ・カケ・桜など「説明しない政治」を転換できるはずがない。組織運動本部長に就任した小渕優子氏も14年、経産大臣時代に政治資金収支報告書虚偽記載問題を起こしている。また党の政策の要である政調会長にはまさに安倍政権の政策の丸写しをアピールする高市早苗氏がなり、アベノミクスの反省なき継承、改憲、靖国神社参拝、敵基地攻撃論、選択的夫婦別姓反対などを主張するものと考えられる。これで岸田カラーは埋没するしかないのは明らかだ。
 閣僚人事も派閥配慮だ。若手の登用で岸田カラーと言われるが論功行賞の人事と言うしかない。岸田総裁誕生の原動力となった細田・麻生・竹下主要派閥を登用する一方で、対抗馬の登用は少ない。
今国会では10月8日の総理の所信表明後の11日~13日に各党の代表質問、14日にも衆議院解散の予定だ。各大臣の所信も野党は求めたが、国会での議論はない。
 総選挙は10月19日公示、10月31日投開票がほぼ決定した。今、政治に必要なのは安倍・菅政権の清算である。その亜流である岸田政権には展望もなく、日本の政治を託すこともできない。野党共闘を強化し、来る衆院選で「生存のための政権交代」を目指して、社民党は全力で奮闘する決意である。