【声明】米国による赤根智子・国際刑事裁判所(ICC)所長らに対する制裁への抗議声明
【声明】米国による赤根智子・国際刑事裁判所(ICC)所長らに対する制裁への抗議声明
2026年8月20日
社会民主党党首 福島みずほ
8月18日、米国のマルコ・ルビオ国務長官は、国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長及びアブドゥライエ・セエ上級裁判弁護士に対し、ICCの管轄権に同意していない政府の当局者を訴追する取組への関与を理由に制裁を科すことを発表した。社民党は、国際法に基づく国際秩序を揺るがす米国の暴挙に強く抗議する。
1期目からICCを脅威とみなしてきたトランプ大統領は、ICCに敵対的な態度をとり、その解体を狙って既に判事9人と主任検察官を含む、少なくとも11人の職員に対する制裁を発表していた。国際法に基づき誠実に職務に当たっているICC関係者に対する制裁は、国際法を否定し、大国の利己的な振る舞いに世界を従属させようとする行為であり、断じて容認できない。
ローマ規程に基づき2002年に設立されたICCは、ジェノサイド、人道に対する罪、戦争犯罪を訴追する国際的な管轄権を有しており、 国際法秩序の維持と国家による深刻な人権侵害の審判のため、重要な役割を果たしてきた。ローマ規程締約国であり、ICCに対する最大の分担金拠出国である日本には、ICCの機能維持と職員保護のため、積極的な役割を果たすことが求められる。
外務報道官は19日、「我が国は、国際社会における最も重大な犯罪の処罰と撲滅、法の支配の徹底のため、常設の国際刑事法廷であるICCを一貫して支持してきています。このような立場から、今回の措置は大変残念です」「我が国としては、引き続き、関係国等と意思疎通を取りつつ、国際社会における法の支配の強化に取り組んでいく考えです」とする談話を発表した。しかし、この談話は、米国への抗議声明とは受け取りがたい。日本政府は、ICCを断固支持するという意志を明確化するとともに、米国をより強い表現で非難し、法の支配という理念を共有する諸外国と連携しつつ、米国に対して制裁の即時解除を求めるべきである。
ICCは、「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有する」「いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならない」とする日本国憲法の理念と合致する組織である。社民党は、日本政府に対し、国際法に基づく国際秩序の形成・深化のため、最大限の努力をするよう強く求める。