声明・談話

【談話】東日本大震災・福島第一原発事故から15年にあたって

【談話】東日本大震災・福島第一原発事故から15年にあたって

 

2026年3月11日

社会民主党全国連合幹事長 服部良一

 

1.2011年3月15日の東日本大震災・福島第一原子力発電所の事故から15年目の節目を迎えた。国内観測史上最大のマグニチュード9.0の巨大地震と、北海道・東北・関東の沿岸を襲った大津波によって、死者・行方不明者は2万2230人に上っている(震災関連死を含む)。この大災害の犠牲者の冥福をあらためてお祈りし、生活・地域の再生に奮闘されているすべての皆様に、心からの敬意を表したい。

 

2.未曽有の原子力災害となった福島第一原子力発電所事故は、15年の時を経た今もなお終結していない。東京新聞(2026311日)によると、被ばくを避けるために国から避難指示や避難準備区域に指定された福島県内12自治体の住人のうち、避難を続けるのは少なくとも4万2千人に達している。だが、その重い教訓を無視するかのように、政府は原発の再稼働や新設に政策の舵を切っている。今年1月には、原発事故の当事者である東京電力が柏崎刈羽原発を再稼働させたほか、中部電力では、浜岡原発における耐震データの不正が発覚した。「再稼働ありき」の政策の下、安全性や遵法意識がないがしろにされている危険な実態が明らかになっている。最近では、与野党を問わず原発の再稼働や新設を容認する政党が増えているが、無責任でモラルを欠く原子力政策が進めば、再び悲惨な原発事故を招きかねない。

 

3.東日本大震災で被災した地域の復興のため、15年間で総額42兆円近い予算が投入されてきた。これにより、インフラの復旧などハード面の整備は進んだものの、被災により転出した人口の回復や、深刻な高齢化の状況を改善するまでには至っていない。その結果、インフラの維持管理が自治体にとっての財政的重荷になるなど、本末転倒な状況も生じている。あらためて、この間の復興事業を再検証し、持続可能でひとの暮らしを中心に据えた復興の在り方に立ち返っていく必要があると考える。また、復興特別所得税の一部を防衛費に転用しようとする政府の方針は、復興の本旨を踏み外し被災者の想いを踏みにじるものであり、決して容認することはできない。

 

4.東日本大震災以降も、熊本地震(2016年4月)、福島県沖地震(2022年3月)、能登半島地震(2024年1月)、日向灘地震(2024年8月)、青森県東方沖地震(202512月)など、人的被害や津波を伴う震災が続いてきた。福島には、事故を起こした福島第一原発があることは言うまでもないが、能登半島には志賀原発、青森には核燃料サイクル施設(六ケ所村)や東通原発が置かれている。その青森県で最大震度6強を記録した青森県東方沖地震では、北海道・三陸沖後発地震注意情報が初めて発表された。改めて地震大国・日本に原発を置いてはならないことを再認識する次第である。また、南海トラフ地震など、大きな被害や津波が想定される震災の発生が懸念されているが、政府は、各種災害への対処を円滑かつ迅速に推進するための組織として、「防災庁」の設置法案を今国会に提出した。社民党も「防災省」の設置を提言してきたが、今後も引き続き、国民の命と暮らしを守り抜くための政策の実現、原発の即時停止・即時廃炉と再生可能エネルギーを主体とした社会の実現に全力で取り組んでいく決意である。