声明・談話

【談話】沖縄慰霊の日80年を迎えて

社会民主党
幹事長 服部良一

 今日6月23日、沖縄「慰霊の日」80年を迎えました。沖縄では太平洋戦争で唯一の地上戦が行われ、20万人以上が犠牲となり、多くの民間人が命を落としました。集団自決を強いられて悲惨な最期を迎えた民間人も少なくありません。また、大本営が本土決戦に備えるために、沖縄を「捨石」とした軍民一体の作戦をとり、被害を大きくしたことは紛れもない歴史的な事実です。
 5月3日、自民党の西田昌司参議院議員が那覇市内で講演し、「ひめゆりの塔」の展示内容に関して、「日本軍がひめゆり隊を死なせ、アメリカが沖縄を解放したという文脈で展示されている」と主張し、「歴史の書き換えだ」と発言して大きな問題となりました。
 西田議員による「ひめゆりの塔」に関する発言に対し、社民党は5月8日、言語道断の暴言であり西田議員の発言を決して許さず、謝罪と発言の撤回を求める強い抗議の談話を発表しました。5月16日には沖縄県議会も抗議決議を採択しました。
 西田氏は、沖縄はじめ全国から大きな批判を浴びたことでその後、一旦謝罪しましたが、自らの誤った歴史認識を改め、沖縄戦で犠牲になった方々に心からの謝罪をして真摯に歴史の教訓から学ぼうという姿勢は、残念ながら未だみられません。
 自公政権は今日、基地攻撃能力の保有、辺野古の新基地建設、沖縄・九州はじめ全国でミサイル基地や弾薬庫の建設を進め、空港・港湾の軍事利用を強行し、沖縄と日本全土を再び戦争をできる国へと軍事国家化を進めてきています。
 世界ではロシアによるウクライナへの侵攻から3年、停戦への糸口もつかめていません。パレスチナ・ガザでのイスラエルによる虐殺は今も続いています。さらに、イスラエルがイランの核施設や石油貯蔵施設へ攻撃し、6月22日ついにアメリカはイランの核施設を空爆しました。子どもや女性、無辜の市民の命が失われるとともに、中東全域に戦火が拡大する恐れさえあります。
 社民党は悲惨な沖縄戦の歴史を決して忘れず、後世に伝え、いかなる戦争にも断固反対を表明します。戦場となり犠牲となるいかなる国々や平和を願う世界中の人々の想いに連帯して、これからも武力によっては平和はつくれないことを訴えていきます。