憲法記念日にあたって(声明)

 

社会民主党

1997年5月3日

1、本年は憲法施行50年にあたる。憲法の平和主義、国際主義、国民主権、基本的人権などの理念は国民の間に定着している。社民党は戦後一貫して、この憲法を守り発展させてきた社会党及ぴ護憲勢力の役割を継承し、その輝かしい任務を果たしていく決意である。

1、憲法の理念を具体化し、実現して行く新しい段階に入った。21世紀を目前に、あらゆる分野で新しい試み、ビジョンが求められている。社民党はそのために積極的に努力していく。

1、世論調査による憲法をめぐる国民の意識は、憲法が戦後日本の復興と発展に積極的な貢献をしたことを評価し、憲法9条は維持すべきだとの意見が多数を占めている。その一方で、若い世代を中心に、国際紛争の解決、首相公選制、国民投票制度、情報公開、環境権などの点において、憲法改正の必要をも認める調査結果が出ている。こうした傾向は、保守勢力の中にある憲法改正志向とは異なる性格のものである。指摘されている課題は、政策の課題であり、わが党は、憲法に基づく基本法の制定などで解決していけると考えている。

1、日米安保の運営指針一ガイドライン・有事立法など外交戦略、平和への戦略を欠いたままで、安保防衛戦略のみを先行させる動きが強まっている。われわれは平和憲法の理念を堅持して、鮮明なアジアビジョンを提起していく。