全国の働く仲間の皆さん、社会民主党は第68回メーデーを皆さんとともにお祝いし、心から激励と連帯のあいさつを送ります。
21世紀に向け、どのような社会を目指すのか、私たちは今、大きな岐路にさしかかっています。私たちの目前には、地球環境の保全や人権擁護、飢餓や貧困の追放、南北格差の解消など、世界の人々が手を取り合って取り組まなければならない課題が山積しています。また、経済のグローバル化が進む中で、労働基本権や公正労働基準の確立、さまざまな差別の撤廃などは世界の労働者に共通する課題であり、働く人々の国境を超えた連帯が今ほど重要なときはありません。
戦後50年余、私たちは、日木国憲法のもとで、「平和で公平、公正な社会」、「ゆとりある豊かな生活」の実現に懸命に努力してきました。しかし一方では、政・官・業の癒着による官僚政治や金権、腐敗が進み、経済の停滞や少子高齢化社会の到来など、早急に解決を迫られる重要な課題に直面しています。今後とも、憲法の精神をしっかりと踏まえながら、必要な改革には大胆に取り組む必要があります。行財政改革や規制緩和が大きな課題となっていますが、透明で開かれた政治、働く人々の雇用と権利の確保、そして、女件や高齢者、子どもたちなど社会的に弱い立場にある人々が、安心して暮らせる共生社会の実現こそが、改革の方向でなけれぱなりません。
社会民主党は、沖縄間題や財政構造改革、医療改革、介護保険、民法改正や男女雇用平等法の制定など当面する重要課題について、党の方針を鮮明にしながら全力を挙げて取り組みます。大きな激動と変革の時代にある今こそ、働く人々を最大の基盤とし、「自由、公正、連帯」を基本価値とする社会民主主義が、ますますその輝きを増しています。
社会民主党は、働く人々や市民との絆をしっかりと結ぴ、憲法を守り、社会民主主義の旗を高く掲げて、すべての人々が平和で安心して暮らせる政治と社会の実現に全刀を挙げる決意です。
ともに頑張りましょう。
1997年5月1日
社会民主党党首