与党選挙制度協議会の報告

1997・4・17

社会民主党政治改革プロジェクト

第1回協議会

 与党選挙制度協議会(座長=松永光・自民党選挙制度調査会長)は、4月3日に初会合を開き、運営の方法、検討項目等を協議した。

 社民党からは、[1]在外邦人の選挙権問題、[2]衆議院議員選挙制度問題、[3]参議院議員選挙制度問題、[4]投票率アツプ問題、[5]首長多選禁止問題、[6]その他に加え、「日本人船員の洋上投票問題、定住外国人の地方選挙権問題、電子投票制度の検討、 18歳選挙権の検討」をテーマとして追加されるよう提案した。

(メンパー、検討項目は別紙「確認事項」の通り)

第2回協議会

 4月10日の第2回与党選挙制度協議会において、自民党から

(1)自治体選挙の期日統一についてく葛飾区(区長選挙と区議会議貝選挙が近接)からの要望もあり、有権者の便宜、費用の節滅を図るため、毎年1〜6月に任期のくるものは4月に、7〜12月に任期のくるものは10月にまとめて投票を行うよう自治体選挙の投票日の統一を検討し、成案が得られれば委員長提案で法案を作成し会期中の成立を期する>。

(2)参議院選挙制度問題く野党の定数削滅案もあり、与党として98年の選挙前に定数削滅を打ち出すべきであり、[1]選挙区については、三重と鹿児島の逆転を解消するため、鹿児島選挙区を表1、裏1の2議席を削滅し、152を150とする、[2]比例区については、表10、裏10を削滅し、100を80とする>、

(3)在外邦人の選挙権問題く在外公館投票・郵便投票併用方式を採用し、選挙区選挙は実務上困難のため、政党名投票選挙(衆議院・参議院の比例区)を先行させて認める>

の3点の提乗があった。これらについて党として持ち帰り、15日の党政治改革プロジエクトで対応を協議し、第3回与党選挙制度協議会に臨んだ。

 

第3回協議会

 17日の第3回与党選挙制度協議会では、まず「自治体選挙の期日の統一」について、中馬・衆議院公職選挙特別委員長から各党理事で協議している中馬案の説明を受けた(資料は別紙)。

 党から、4月は住民の移動、骨格予算不可避等の理由から5・11月にしてはどうかという意見も述べた(また、第18次地方制度調査会答申を踏まえ10月5日を地方自治の日として選挙期日を統一化する等意見も議論の中で出された)。結論としては、問題点をクリアすればとして、「中馬委員長に骨を折ってもらい、細部をさらに詰めた上、早期法案化を図る」ことを確認した。

 「在外邦人の選挙権について」は、自民党内には、「海外選挙区」創設の提案や参議院に限定すべきとの意見があり、消極的姿勢が強いが、今までの経過を踏まえ「当面、衆議院・参議院の比例区について在外公館投票・郵便投票併用方式で早期実現を図る」ことを確認した。

 「参議院選挙制度」については、社民党から、前回の各党合意の経過、民意の反映の原則、定数自体が多いのかについて意見を述ベ、慎重に党内で論議している旨を表明。結果として、「難しいが野党の提案も予想されるのでなんらかまとめる方向で次回以降も議論する」ことになった。


与党選挙制度協議会 確認事項

 

平成9牛4月3目(木)発足

1.名称『与党選挙制度協議会』に決定

2.構成

自民3名、社民2名、さきがけl名(計6名)の構成

(自民党) 松永光、真鍋賢二、細田博之

(社民党) 前島秀行、三重野栄子

(さきがけ)園田博之

3,検討項目

(1)参議院議員選挙制度問題

(2)在外邦人の選挙権問題

(3)衆議院議員選挙制度問題

(4)投票率アップ問題

(5)首長の多選禁止問題

(6)選拳運動のあり方など

(7)船員の洋上投票問題

(8)永住外国人の地方参攻権間題

(9)電子投票制の検討

(l0)選挙権年齢の工8歳への引き下げの検討

(ll)衆参両院議員定数削減間題

(12)その他(今後も追加項日はある)

4 運営

(1)毎週l回(木曜目)の定例会議とする

(2)座長は、松永会長の定席とする

(さ)メンバーが出席できない場合は、代理出席を可とする