1998年10月14日

 

防衛庁背任事件中間報告発表にあたっての談話

 

社会民主党幹事長 渕上貞雄

 

1.本日防衛庁背任事件について、中間報告が発表された。関係書類の焼却や破棄などの一連の証拠隠滅について、「不適切あるいは非難を受けてもやむを得ないものかあった」と事実上認める一方で、組織的指示が行なわれたとの聞き取り結果は得られていない、としている。しかし今回の事件に、調達本部の最高幹部が関与したことはあきらかであり、調達本部の組織的、構造的体質それ自体が問題である。証拠隠滅に関しても、個々人の行為に帰し組織的関与または組織防衛の意図がなかったとする報告についてば、大きな疑念を持たざるをえない・。防衛庁自身のさらにより厳正な調査を強く求めると共に、司直による厳密な捜査を求めるものである。当然のことなから、司法的、行政的な処分は、厳正になされるベきである。

 

2.調達本部・のあり方についても、報告書では「解体をも視野にいれた組織の抜本的な見直し」をするとしている。これか、単なる組織いじりに終わることなく、事件の再発を許さないチェック・システムを機能させなければならない。そのためにも、情報公開制度の適用対象範囲についても、可能な限り広くとるベきである。

 

3.この事件については、国会での審議が不十分である。閉会中審査を含め国会において徹底解明をはかり、関係者の責任を明らかにしなければならない。また、調達の透明性と公正性を保証し再発を防止する方策を確立し、今後の予算・決算に活かしていくべきである。