1998年10月16日

 

防衛庁長官額賀福志郎君問責決議案の可決にあたって(談話)

社会民主党幹事長 .渕上貞雄

 

一、本日、参議院本会議において、額賀防衛庁長官の問責決議案が可決された。

 

一、本来、今国会において内閣の責任を問うのであれば、政府提出の金融再生法案に対し無定見・無原則な対応を行い、また、一連の防衛庁不祥事にも重大な責任を持つ小渕総理を問責すべきである。当初から、金融問題で内閣の責任を問わないとした野党第一党の見識を疑うとともに、会期末になって突然、額賀防衛庁長官の問責決議案を提出したことについては党利党略とのそしりを免れないと考える。

 

一、しかしながら、一連の防衛庁不祥事にあたり、防衛庁長官の責任は重大であり、決議案には賛成したところである。額賀長官は、出処進退について、自らけじめをつけるべきである。

 

一、防衛庁長官の辞任問題を個人の責任問題に帰して、一過的な「みそぎ」に終わらせてはならない。一連の防衛庁不祥事については、徹底した構造解明および真相究明を行っていく。

 

一、わが党は、年来、防衛関係費の縮減を主張してきたところであるが、過大請求等の実態が明らかになる中、その正当性が明らかになった。今後とも、少子・高齢社会に向け、防衛関係費のさらなる縮減を求め、福祉型国家予算への転換を図っていく。

 

一、また、再発防止および相次ぐ行政の不祥事に対する国民の不信に応えるためには、情報公開法および公務員倫理法の成立が急務の課題である。次期国会における早期成立に向け、全力を尽くしたい。