社会民主党全国連合
党首 土井たかこ
第二次世界大戦後の世界的混乱期に、インドが軍事的なあるいは、経済的な力に対するもう一方の存在として道義的な立場から、非同盟運動を推進し、世界の良心を代弁してきたことに多くの日本国民は感謝し、声援を送り、いつの日か日本も同じような役割を果たす国になって欲しいと、密かに願っていた。
しかし今回の貴国の核実験の強行は、そのインドですら軍事力、なかんずく、核の力に屈してしまったという、深い失望を世界中の人々に与えてしまった。
今回の貴国の核実験は、核廃絶を目指す努力に悪影響を与え、核実験競争の再来を招きかねない。
今回の核実験によって、貴国が失った理念や信頼の大きさを自覚し、即刻「核オプション」行使の政策を転換させるよう、強く求めるものである。
平和を目指す大国として信頼されようとするなら、核兵器をなくすリーダーシップをこそとるべきである。
以上
1998.05.12