1998.11.27

日中共同宣言について(談話)

             社会民主党      
                    幹事長  渕上 貞雄

 

1.社会民主党は日中平和友好条約締結20周年を期して訪日された、江沢民中国国家主席を心から歓迎する。
 日中両国の友好協力パートナーシップの確立と発展は、両国はもとよりアジアと世界の平和と安定のために、極めて重要な意義をもつものである。わが党は、昨日発表された日中共同宣言を通じて、21世紀に向けて両国の政府間および中国人民と日本国民の友好関係を発展させることを希求する。

2.今回の共同宣言においては、「過去を直視し歴史を正しく認識することが日中関係を発展させる重要な基礎である」としている。しかし、1995年8月に出された村山総理談話で表明された「心からのお詫びの気持ち」が書き込まれなかった。このことは、日中両国が過去から未来へしっかりとした信頼関係を築くために、重要な意味を持っており、わが党は、今後とも歴史を正しく認識するために日中双方で様々な分野において努力すべきであると考える。

3.台湾問題については、「中国の領土の一部であるという中国政府の立場を十分に理解し、尊重する」という1972年の日中共同声明が再確認された。この表現に基づけば、当然のことながら、新ガイドライン関連法案の「周辺事態法」にいう「周辺」には、台湾が含まれないことをわが国政府は明確にすべきである。「紛争を平和的手段により解決する」という共同宣言の基本的な考え方を、わが党は支持するものである。

4.今回の日中共同宣言は、永い友好の歴史を有する日中両国にとって、21世紀への扉を開く重要な文書である。日中両国政府および両国国民が共同宣言ならびに協力計画を誠実に実行し、経済技術協力、環境対策や青少年交流をはじめとして、多面的な友好関係が発展することを強く期待する。
 社会民主党は、今後とも日中両国の友好協力関係のより一層の強化に全力をあげる。

 

以上