2002年12月16日
イージス艦の派遣に断固抗議する(談話)
社会民主党
幹事長 福島瑞穂
- 本日、横須賀港から、海上自衛隊のイージス艦がインド洋に向けて強行出航した。
社民党は、憲法破り、法律無視の小泉内閣の暴挙に断固抗議する。政府・与党内にすら指摘があるように、高度な情報収集能力を持つイージス艦が米軍と情報を共有することは憲法の禁ずる集団的自衛権の行使にあたることは論を待たない。政府がこれまでイージス艦の派遣を見送ってきたのは、こうした批判があったからに他ならない。
- 憲法に違反する重大問題を、国会に図ることもなく、国民への説明もないまま、なし崩しに派遣を強行することは、まさに憲法無視、国会軽視そのものと言わなければならず、到底許されるものではない。政府は、「テロ対策特措法」に基づく派遣と強弁するが、すでに、アフガニスタンには新政権が樹立され、戦争状態から復興支援段階に移行しており、自衛艦派遣の根拠は失われている。イージス艦の派遣は、「法」によって「法」を破るものにほかならず、「法治国家」であることすら否定するものといわざるを得ない。
- 憲法を破り、法を無視してまでイージス艦を派遣する真の目的は、アメリカのイラク攻撃に対する「支援」にあることは明らかである。政府はこれまで、アメリカのイラク攻撃に対するわが国の対応についてまったく明らかにしていない。にもかかわらず、法の主旨を捻じ曲げてまで、イラク攻撃支援に踏み込むことは、絶対に許されるものではなく、国民をないがしろにし、アメリカに追随する小泉内閣の姿勢を如実に示すものである。イラク攻撃に加担することは、これまでのわが国と中東諸国との友好関係を著しく損ない、中東和平への役割りを放棄するものである。