2002年1月30日

太平洋炭鉱の閉山にあたって(談話)

社会民主党 
幹事長 福島瑞穂

  1. 本日、北海道の太平洋炭鉱が閉山した。昨年秋の、長崎県池島炭鉱の閉山に続くもので、これを持って商業利用の国内炭生産が日本から姿を消すこととなった。明治時代の殖産興業政策以来、高度成長期の日本経済を支え、その当否とは別に、いまなお日本のエネルギーの2割弱を占めるなど石炭に対する需要がある。このなかで、国内炭生産200年の歴史に幕を下ろし、コストの観点のみから輸入炭に全面依存するのは遺憾である。

  2. 日本の炭鉱については、政府の諮問機関である石炭鉱業審議会の答申によって、2006年までの炭鉱存続が決定されていた。炭鉱労働者、地域の間連業界などは、この決定を拠り所にして生活・経営設計を行なってきた。しかし、昨年の10月段階で、池島、太平洋両炭鉱の閉山が突然決定されたことにより、炭鉱関連労働者、業者の見込みは大きく損なわれることとなった。現下の最悪の雇用情勢を踏まえるならば、政府及び会社側は、炭鉱労働者の失業対策、地域経済の保護に万全の対策を講じるべきである。また、池島、太平洋の両炭鉱については、中国、ベトナム、インドネシアの各国に炭鉱技術を継承するため、炭鉱の中心部分を今後5年間存続することになっているが、存続期間中に国内炭生産の復興の在り方について改めて論議を行なうべきである。

以上