2002年7月30日

声明

社会民主党

  1. 会期末を明日にひかえ、本日、社民党をはじめとする野党4党は、小泉内閣に対する不信任決議案を提出した。192日間の長期にわたった今国会は、小泉内閣の失政、無策振りを露呈し、国民生活を窮状に陥れ、国会を軽視して、その見識や権威を著しく貶める結果となった。小泉内閣の責任は重大であり、民意はすでに小泉内閣を離れ、小泉内閣は政権担当能力を喪失していると言わざるを得ない。

  2. 民意を代表する野党の不信任案に対し、自民、公明、保守の与党3党は、数の力によってこれを否決した。民意をおもんばかることなく、党利党略によって、自らの保身と政権の延命のみに走るものであり、国民に対する重大な背信行為といわなければならない。

  3. 小泉内閣不信任の理由は枚挙にいとまがない。第1に、国民生活の破壊である。健康保険法の改悪に見られるように、経済や雇用が危機的状況にあるにもかかわらず、なんら有効な手立てを講ずることなく、むしろ国民に犠牲と負担を強要するばかりであり、その失政、無策ぶりは目にあまるものがあった。

  4. 第2には、日本国憲法を踏みにじって、国民の基本的人権や表現の自由制限など民主主義を破壊する有事法制や個人情報保護法などを提案し、国と国民の進路を誤らせようとしたことである。これらの法案が、とうてい審議にも耐えられない欠陥法案であったことも政府・与党の無責任振りを示すものであった。

  5. さらには、続発する汚職・不祥事に対して、事実解明はおろか、自らの責任は棚上げにして、政治改革を怠り、自民党の金権体質の温存を図る結果となった。小泉首相の「聖域なき構造改革」が空疎なスローガンでしかないことは誰の目にも明らかである。また、数の力におごって国会を軽視し、審議をないがしろにして強行採決を繰り返して、議会制民主主義の土台を掘り崩したことも重大な問題である。

  6. 小泉内閣にこれ以上国政をゆだねることはできない、というのが国民の声である。社民党は、今後とも広範な国民、市民とともに小泉内閣打倒、自民党政治の終焉に全力を挙げる決意である。