2002年6月17日

鈴木宗男議員の逮捕許諾請求について(談話)

社会民主党全国連合
幹事長 福島瑞穂

  1. 本日、国会に対して鈴木宗男衆院議員の逮捕許諾請求がなされた。報道されているような容疑が事実であれば、明らかな口利き行為であり、あっせん収賄罪に相当する。さらに事実関係の全容を解明していくため、許諾請求に応ずることが必要である。

  2. 同時に、疑惑が議員本人の刑事責任追及という局面にまで発展した以上、野党が提出している鈴木議員の議員辞職勧告決議案を一刻も早く本会議に上程して可決すべきである。これに対して、与党が誠実な対応を行なうよう求める。

  3. 今回の口利き・あっせん収賄容疑は、これまでに表面化した疑惑の一端に過ぎない。本来、政治家をめぐる疑惑については、国会がその解明に全力を尽くし、責任の所在と再発防止に向けた手立てを明確にすることこそ国民に対する責務である。しかし、鈴木議員をめぐる数々の疑惑では本人の公設秘書ら多くの関係者がすでに逮捕されていながら、与党は事実解明のための再証人喚問を拒み、議員辞職勧告決議案の本会議上程を二度にまで渡って葬り続けてきた。疑惑にフタをすることで国会が自浄能力を発揮することを否定し、国民の政治不信を拡大し続けてきた与党の責任は重大である。

  4. 加えて与党は、あっせん利得処罰法改正案では、ごく一部の改正にとどめ、野党が提案する公共事業受注企業からの献金規制については沈黙を押し通してきた。このことは、政治改革に背を向け、政官業の癒着による金権腐敗体質を温存しようとする自民党、小泉政権の政治姿勢を浮き彫りにするものである。社会民主党は、検察による事件の調査を注視すると同時に、国会の手で疑惑が全面的に解明できるよう努力し、政官業の癒着構造を断ち切るための改革実現に全力を傾注する。

以上