2002年10月11日

社民党常任幹事会から朝鮮労働党中央委員会への書簡

社会民主党全国連合・総合企画室

 社民党の福島瑞穂幹事長は10月11日の記者会見で、前日の10日に党常任幹事会名で、朝鮮労働党中央委員会に対し、拉致事件について厳重に抗議する内容の書簡を送付したことを公表しました。以下が、書簡の全文です。


2002年10月10日

朝鮮労働党中央委員会 御中

 書簡をもって啓上いたします。
 9月17日に行われた日朝首脳会談において、日朝平壌宣言が発表されました。
 日朝間の不幸な歴史を清算し、懸案事項を解決し、実りある友好関係を樹立することが、地域の平和と安定に大きく寄与するという認識をわが党も支持するものであります。そして、政府間の国交正常化交渉が進み、宣言の趣旨が誠実に話し合われることを期待します。

 党間交流は、相互信頼があってこそ成立します。1997年以降、わが党が訪朝団として参加した幾たびかの会談の場で、たびたび拉致問題をめぐってのやりとりがありました。これまで、貴党は、私たち及び日本の超党派の訪朝団に対して、「拉致の事実はない」と言明されてきました。
 しかし、首脳会談の席上で金正日国防委員長自身が認めた「拉致事件」の事実に、私たちは大きな衝撃と憤りを持ちました。今回明らかとなった拉致事件は、信じがたいものであり、許しがたい犯罪行為です。私たちは、厳重に抗議をするものです。
 私たちは、拉致事件の全貌と詳細を明らかにされることを強く求めます。

 日朝関係改善の重要性に鑑み、真摯に受け止めていただきますよう要請いたします。

社会民主党常任幹事会