2002年11月19日

インド洋への自衛艦派遣再延長に反対する(談話)

社会民主党全国連合
幹事長 福島瑞穂

  1. 本日の閣議で、テロ対策特別措置法の基本計画に基づく海上自衛艦のインド洋派遣を、さらに半年間延長することが決定された。米英軍以外にも燃料補給を行なうこと、補給艦とは別に輸送艦を派遣することなども新たに決定された。すでに、アフガニスタンでは新政権が樹立され国際的な復興支援が取り組まれている中、憲法に違反する自衛隊の海外派遣が、なし崩し的に継続、拡大されることは断じて許されない。政府は、派遣計画を取りやめ、インド洋で活動する自衛隊を速やかに撤退させるべきである。

  2. 福田康夫官房長官は十一日の衆院武力攻撃事態特別委員会で、米国がイラク攻撃に踏み切った場合、イラクとアルカイダとの関係を勘案した上で、自衛隊による米軍支援が「ないわけではない」と述べ、テロ対策特別措置法のもとで対イラク攻撃支援を行なう可能性を示唆した。これまでの一年間の支援活動の詳細、今後半年間の支援活動計画を明らかにしないまま閣議だけで決定した支援延長は、米軍の対イラク攻撃を追認して間接支援に踏み込むものであり、とても容認できるものではない。

  3. また、米軍が非公式に要請しているとされるイージス艦と哨戒機P3Cの派遣は見送られたものの、小泉首相は「今後、状況を見て判断する」として派遣に含みを残している。周知のように、イージス艦やP3Cは高度な情報収集能力を有しており、これらが米軍の後方支援を行なった場合、憲法が禁じた集団的自衛権の行使に該当することは疑いない。社民党は、政府が自衛隊の海外派遣を即時中止し、非軍事の国際貢献に徹すること、小泉首相が米国の対イラク攻撃を支援しないと国際社会に明確に意思表示することを強く求める。

以上