2003.9.20

自民党総裁選挙の結果について(談話)

社会民主党
党首 土井たか子

  1. 自民党総裁に小泉純一郎氏が再選されたとのことである。小泉氏の経済政策に対しては、自民党内からも厳しい批判が相次いでいた。にもかかわらず、政策の違いをそのままに、小泉支持になだれをうったことは、自民党の総裁選挙が、ビジョンや政策とは無縁の自己保身と選挙の顔選びでしかないことをあからさまにしたものだ。いくら小泉氏が「自民党をぶっ潰す」と叫ぼうとも、自民党の大幹部が業界を渡り歩いて小泉支持を訴える姿は、自民党はどこまで行っても自民党でしかないことを雄弁に物語っている。

  2. 小泉氏は、総理大臣の権限である解散・総選挙をちらつかせるなど、みずからの再選のためにあらゆる手段を弄した。国民向けのパフォーマンスとは裏腹に、党内対策に必死だったというのが実態ではないか。「派閥が崩壊した」などといわれるが、小泉氏の選挙を支えたのは派閥そのものであり、利権温存、派閥談合の自民党体質になんら変わりはない。所詮、「自民党による、自民党のための、自民党の」総裁でしかないことは明らかだ。

  3. 小泉氏は、「政策転換はしない」と明言し、みずからの悪政、失政になんらの反省もない。小泉内閣が続くことは、弱いものいじめの「弱肉強食」に拍車がかかり、憲法、とりわけ第9条の改正をも視野にいれた米国追随の「軍事大国化」への道をつき進むことにほかならない。くらしの危機・経済の危機・憲法の危機がいよいよ正念場を迎えることになる。

  4. 次期総選挙は、わが国と国民の将来を決定的に左右する政治決戦の場となる。社民党は、今度の臨時国会において、主要な議題になるであろう「テロ特措法の延長」に反対するのはもちろんのこと、小泉内閣の失政・悪政と政治責任を徹底的に追及する。そして、次期総選挙では、小泉内閣・自民党政治打倒に全力をあげる。