2003年8月15日
敗戦の日にあたって
社会民主党
- 本日、第二次世界大戦が終わって58回目の敗戦の日を迎えました。わが国が過去に犯した、中国をはじめとする、アジア諸国への侵略と朝鮮半島の植民地支配などが、アジアの近隣諸国の人々に多くの犠牲をもたらし、今なお大きな傷跡を残していることを、改めて反省を込めて、私どもの胸に刻まねばなりません。
- 第二次世界大戦末期、米国が投下した原子爆弾によって、広島・長崎はこの世の地獄となりました。広島の死者14万人、長崎の死者7万4千人。私たちは、あの惨劇を再びこの地球上に起こしてはならないと決意し、世界に向かって非核・平和、核廃絶、核被害の根絶などを訴えてきました。しかし、ブッシュ政権は核兵器保有を正当化するだけでなく、先制核攻撃さえ公然と表明し、「使える核兵器」を目指して小型核兵器の研究を再開するなど、世界を再び核軍拡の道へ追いやりかねない危険を強く持っています。米国の核軍拡を阻止し、核の廃絶された社会の実現のため、世界の反核運動との一層の連携の強化が求められています。2005年にニューヨークで開催されるNPT再検討会議に向けて各国政府・NGOと協力して核廃絶への積極的な努力を行います。
- さきの通常国会で政府与党が強行成立させたイラク特措法は、イラクの復興支援とは名ばかりで、米軍のイラク軍事占領に加担するとともに世界中に自衛隊を派兵する実績づくりのためのものだと言わざるを得ません。有事法制に続くイラク特措法は、平和主義を歩んできた戦後の日本の歩みを破壊し、歴史に禍根を残すものであるといわなければなりません。
元防衛庁幹部の「アメリカの戦争の尻拭いのために、イラクで自衛隊員の血を流すことに反対する」との訴えは、多くの自衛隊員の共通の気持ちではないでしょうか。
アメリカ軍の違法かつ暴力的な占領に加担して、自衛隊員が人を殺し、又殺される。日本が戦後58年間、世界に対して「平和の国」「平和を求める国」として、勝ちとってきた信頼は、まさに地に落ちることとなります。
まだおそくはありません。アメリカではイラクに出兵している米兵の留守家族の団体が、米軍即時撤退の声をあげています。アメリカの戦争に加担するための自衛隊派兵をやめさせるために、全世界の心ある人々と連携を強め、最大限の努力をはかる決意であります。
- わが党は、平和のもとに暮らすことを願う地球上すべての人々と手を携えて、戦争を放棄した日本国憲法を活かし、世界に広げるために奮闘します。このため、北東アジアにおける非核平和地帯条約の締結の促進や、沖縄をはじめとした在日米軍基地の整理・縮小・閉鎖、日米地位協定の抜本的改正をすすめるとともに、戦争国家体制の強化に反対する闘いに全力を尽くすことを誓います。
以上