2003.9.26

第157回臨時国会に臨む方針

社会民主党国会対策委員会

  1. 小泉内閣は、国民負担増を「聖域なき改革」に、対米追従を「国際貢献」にすり替えるなど、その支持率に慢心し、国民不在の政治を続けてきた。前期第156回通常国会では、有事法制、イラク復興支援特措法、個人情報保護法、心神喪失者医療観察法、労働関連三法「改正」など、個人の権利を制限し、これまでの憲法体制を揺るがしかねない法案の成立が政府・与党によって強行されてきた。社民党は、これら法案の問題点を国民に明らかにするため、充分な審議をもとめてきたが、政府・与党は日程のみを優先した国会運営に終始した。その結果、議会制民主主義のルールは「数の力」に蹂躙されている。こうした歪みは解散・総選挙によって正されなければならない。今国会では、審議を通じ、小泉政治の対極にある社民党の政策を国民にわかりやすく示し、総選挙での争点を明らかにしていく。

  2. 「一内閣一閣僚」という「公約」もむなしく、小泉内閣は2度目の改造を行った。しかしその発表当日に日経平均株価は今年最大の下落幅を記録し、再び下落傾向にある。昨年の改造時における株価下落の再来である。もはや小泉内閣にはこれ以上経済政策を任せられないという市場の断固たる意志の表れであろう。競争原理優先の政策の結果、勝ち残った勝者もなく、郵政民有化を唱える総理の下で大手銀行が実質国営化されるという、全く逆転した事態となっている。社会保障負担は増え、必要な給付まで削られる中、国民は将来不安の中に取り残されている。

  3. 今時国会の最大の争点は「テロ特措法延長」問題であり、社民党は断固反対である。テロ特措法の使命は終わっており、その延長は対米追従を深める小泉政権によるイラク駐留の米軍支援に他ならない。充分な審議を求め、問題点を明らかにしていく。民主党は未だ賛否を明らかにしていないが、審議日程等で可能な限りの連携を模索する。

  4. 今国会より民主党と自由党が合併したことを受け、社民、民主、共産の3党による野党共闘を緊密にし、自公保政権と対決する。

  5. SARS関連法案については、国民の健康と安全を守り、世界的流行を阻止する観点から成立を期す。

  6. 社民党は10月31日までの36日間の会期を前提に、充分な審議時間の保障を求めていく。審議を通じ、上記論点をはじめとした、これまでの小泉内閣の度重なる失政を追及するとともに、野党主導によって衆議院の解散・総選挙に追い込んでいく決意である。そのためには、内閣不信任案の提出をはじめ、あらゆる手段を検討していく。

  7. 本日未明、北海道釧路沖を震源とする地震が発生し、製油施設の炎上、寝台特急の脱線などの事故が起き、多くのけが人が発生し、避難勧告も出されている。余震や津波に対する万全の対応、ライフラインの復旧などに早急に取り組むため、政府は災害対策基本法ならびに災害救助法に基づき、早急に住民の救援、救助を行わなければならない。ただちに災害対策特別委員会を招集を求め、政府から情報を聴取し、その対応をチェックするとともに、現地の状況に応じた住宅支援などの法整備なども検討していく。