2004年1月1日

小泉首相の靖国神社参拝に強く抗議する(談話)

社会民主党全国連合
幹事長 又市征治

  1. 本日、小泉首相が靖国神社参拝を強行した。憲法の「政教分離の原則」を踏みにじり、国内外からの批判を無視して毎年繰り返される首相の靖国参拝に対し、強く抗議する。

  2. これまでの参拝についても、中国、韓国を始めとしたアジアの近隣諸国から強い懸念が示され、首相と政府の歴史認識が厳しくただされてきたのは周知の通りである。旧日本軍のA級戦犯が合祀された靖国神社参拝は、侵略の事実に目を閉ざした首相としてあるまじき行為だと言わざるを得ない。

  3. 特に、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核問題をめぐり、6カ国協議による対話を通じた平和的解決が焦点になっている最中、中国や韓国との関係をいたずらに悪化させるような行為に踏み切ったことは理解しがたい。米国には追随し、アジア近隣諸国との信頼関係を軽視するような小泉首相の外交姿勢は、大きな誤りであると同時に、アジア地域に不要な緊張をもたらすものである。

  4. 内閣官房長官の私的諮問機関である「追悼・平和のための記念碑等施設の在り方を考える懇談会」は一昨年末に、A級戦犯の合祀問題には言及を避けつつも、戦没者追悼のために無宗教の国立追悼施設を建設すべきだという報告書を取りまとめている。諮問機関の報告書とはいえ、首相自らが報告を尊重する素振りさえ見せずに参拝を強行したことは、言語道断である。

以上