2004年3月26日

2004年度政府予算の成立にあたって(談話)

社会民主党全国連合
幹事長 又市征治

  1. 本日、2004年度政府予算が参議院本会議で、与党の賛成多数で可決され、成立した。予算それ自体はもちろんのこと、戦争に大義がなかったことが明確になった中での自衛隊のイラク派兵、抜本改革にほど遠い年金改革案、地方が悲鳴をあげる三位一体改革、鳥インフルエンザ対策などに加え、自民党への最大の献金団体である日歯連をめぐる不正経理事件などがありながら、政府・与党が議論を避け、小泉首相を含む閣僚が説明責任を放棄するような答弁を繰り返して採決に及んだことは、極めて遺憾と言わざるを得ない。

  2. 来年度予算は大型公共事業にメスが入らないなど、相変わらずの縦割り予算に過ぎず、とても「改革断行予算」と呼べるしろものではない。一方、税制や社会保障制度の改悪で、負担増と地方への財政赤字の押し付けだけが目立つ、「国民いじめ」「弱いものいじめ」の予算と言わざるを得ない。また米国との共同運用により、集団的自衛権の行使につながる可能性が高いミサイル防衛システムの配備に予算計上したことも、平和と憲法の破壊に走る小泉内閣の危険な性格を如実に示したものである。

  3. 来年度予算は残念ながら政府案のまま成立したが、社民党は、生活再建を最優先にした雇用・中小企業対策、不安を安心に変える社会保障制度の抜本改革の実現に引き続き努力していく。同時に予算案審議で小泉内閣を追及し切れなかった点を野党として反省し、年金改革法案、有事関連7法案、道路公団民営化法案などの重要法案の審議では、問題点を徹底的に追及し、生活と平和を破壊する小泉内閣の姿勢を厳しくただしていく決意である。

以上