2004年4月1日

中国人強制連行新潟訴訟での国の控訴について(談話)

社会民主党全国連合
幹事長 又市征治

  1. 昨日、政府は第二次大戦下の中国人強制連行・強制労働事件新潟訴訟で、国と新潟市の港湾運送業社に損害賠償を命じた新潟地裁判決を不服として東京高裁に控訴した。政府は、地裁判決を厳守に受け止め、戦後補償事件の早期全面解決に向けて努力すべきであった。今回の控訴は、大変に遺憾だと言わざるを得ない。

  2. 3月26日の新潟地裁判決は、強制連行・強制労働事件について、初めて国と企業の責任を認め、双方の賠償責任を認めた画期的な判決であった。にもかかわらず、第二次世界大戦に関係する中国人の請求権はもはや存在していないという政府の姿勢は、強制連行・強制労働によって人間としての尊厳を傷つけられた多くの人々の苦痛に背を向けたものである。

  3. 社民党は、強制連行や強制労働で甚大な被害を受け、いまなおその傷が癒えないまま高年齢に達している人々の苦痛を正面から受け止め、政府が戦争被害への謝罪と補償に誠意を持って取り組むことを求めていく。

以上