2004年5月11日
年金改悪法案の衆議院本会議採決に抗議する(談話)
社会民主党
幹事長 又市征治
- 本日、政府・与党は年金改悪法案の衆議院本会議採決を強行した。福田内閣官房長官の辞任で閣僚の保険料未納問題に幕引きを図り、三党合意をもって政府案の欠陥を覆い隠そうとする政府・与党の姿勢は、老後の生活と制度の将来に不安を抱く国民を置き去りにした暴挙だと言わざるを得ない。
- 三党合意に基づく修正案は見直しの時期や方向性が不明確であると同時に、日歯連を舞台にした汚職事件、法案提出者である閣僚の年金保険料未納問題、公聴会すら省略した審議のあり方を不問にし、結果として国民不在のまま政府案の成立を促進するものであり、到底賛成できない。抜本改革を追求していくのであれば抜本改革にほど遠い政府案をそのまま放置するのではなく、いったん廃案にした上で出直すのが筋である。
- 各種世論調査を見ても、14年連続して保険料をアップさせ、給付水準を15%も引き下げる負担増だけの政府案には国民の7割近くが不満を表明している。また現役世代の年収の5割確保という説明とは裏腹に、受給開始から数年後には給付水準が4割台に落ち込むことも明らかになった。政府案が欠陥法案であることは、もはや疑いのない事実である。
- 社民党は、誰もが最低限、安心して老後を送ることができるよう、当面は基礎年金の国庫負担割合を直ちに2分の1へと引き上げることで保険料を据え置いて給付額を維持し、将来的に1階を全額税方式、2階を所得比例年金とした抜本改革を実施すべきだと提案している。党案を対置しながら、国民の側に立って政府案を廃案とするために全力を挙げる。
以上