2004年8月9日

関西電力美浜原発3号機の「蒸気漏れ」事故について(談話)

社会民主党
幹事長 又市征治

  1. 本日、福井県美浜町の関西電力美浜原発3号機で、タービン建屋内で蒸気が噴出し、4人が死亡、7人が重軽傷を負ったと報道されている。原子力事業に関連した死亡事故は5年前の東海村臨界事故以来であり、運転中の原発で死者が出たのは初めてのことである。政府と関西電力は、今回の事故を重大に受け止めるべきである。

  2. 報道では、放射能の影響はないとされているが、事故当時の状況など、詳細は一切明らかになっていない。政府と関西電力は一刻も早く事故の原因を究明すべきであり、同時に安全確保を最優先に、地元自治体や住民に速やかに情報を提供すべきである。原因が究明され再発防止策が徹底するまで、3号機の運転を停止するのは当然のことである。

  3. 美浜原発については、早くから老朽化が指摘されていた。関西電力による、これまでの安全対策が万全であったのかどうかも厳しく問いただされるべきである。原発事故は、放射能汚染も含め、重大事故に直結する可能性が高く、何よりも安全性が重視されるべきである。その観点から、原子力安全・保安院は、美浜原発3号機と同型の、すべての加圧水型軽水炉について、運転をいったん停止させてでも安全点検のための調査に取り組むべきである。

以上

(8月9日 19:40現在)