2004年11月4日

ブッシュ米大統領の再選について(談話)

社会民主党
幹事長 又市征治

  1. 米国の大統領選挙の結果、現職のブッシュ大統領が再選されることとなった。イラク戦争に踏み込んだブッシュ大統領に対し、民主党のケリー候補が対イラク政策の誤りを主張するなどイラク政策が一大争点となり、減税・雇用・社会保障などの内政も焦点になっていただけに、今回の大統領選挙の結果を注視してきた。結果はブッシュ大統領の再選となったが、これだけの接戦になったことは、ブッシュ政権下のイラク政策を始め、所得格差の拡大、高額所得者優遇政策に対して米国の国民が厳しい評価を下したものと考える。

  2. 接戦という選挙結果、また国連のアナン事務総長もイラク戦争を「違法」と明言した事実などを重く受け止め、ブッシュ大統領は、対イラク政策、先制攻撃論や一国単独行動主義などの安全保障政策を抜本的に見直すべきだと考える。米国には、国際社会と協調し、戦争や武力の行使を伴わない紛争の解決、対話と協力をベースにした国際安全保障の構築にこそ、リーダーシップを発揮することを期待する。

  3. 対米関係は日本にとって大変重要であることは疑いないが、イラクへの自衛隊派遣と多国籍軍参加、米軍ヘリ墜落事故への対応や日米地位協定の改定、米軍再編に伴う在日米軍基地の整理・縮小・撤去など、日米間に横たわる重要問題での小泉内閣の対応は、まさに「米国追随」と言われても仕方のないものである。日本政府が、米国にただ追随するのではなく、憲法を外交政策の柱に据え、毅然とした姿勢のもとで主体的で対等な日米関係を構築していくことを強く求める。

以上