2004年11月12日

アメリカ合衆国大統領
 ジョージ・W・ブッシュ 閣下
駐日アメリカ合衆国特命全権大使
 ハワード・H・ベイカー 閣下

社 会 民 主 党
党首 福島 みずほ

アメリカ軍の基地再編 及び ファルージャ攻撃 に関する申し入れ

 貴国におかれては、2003年大統領声明により、世界的な国防体制の見直しを計る中で、海外基地の展開を見直している。この過程において、キャンプ座間に陸軍第一軍団司令部を移転することが議論されている、などと報じられた。事実であれば、これは日米安保条約第6条の規定を逸脱しており、断じて認められない。

 貴国軍基地の受け入れについて、基地周辺に住む住民たちにとっては、本年8月13日に発生した貴国軍ヘリコプター墜落事故をはじめ、爆音、性犯罪、交通事故などが、今なお繰り返し引き起こされている中、すでに限界を超えている。

 社会民主党は、在日貴国軍基地の再編成について、以下申し入れるものである。

  1. 沖縄県民の負担を軽減するべく、普天間海兵隊航空基地の即時封鎖・返還の実行を強く求める。また辺野古沖でのヘリポート建設は、ジュゴンや珊瑚礁といった豊かな環境を破壊する行為であり、断じて認められない。即刻中止するとともに、普天間海兵隊航空基地機能は、日本国外へ移転されることを強く求める。

  2. 貴国軍基地再編に際しては、日米安全保障条約の枠組みを逸脱するような、陸軍司令部の日本への移転など、基地強化につながるすべての決定は、断じて受け入れられない。基地周辺住民の憂慮を真摯に受け止め、基地の整理・縮小・撤退を検討されたい。

  3. 上記に加えて、緊急に、イラク・ファルージャ総攻撃について申し入れたい。報じられているところによると、いまだに10万人以上の市民がとどまる中でのファルージャ総攻撃で、貴国軍によって戦闘員と民間人の区別なく殺戮が行われているという。これが事実であれば、重大な国際法違反である。これに強く抗議すると共に、戦闘を直ちに停止し、英知を結集し、民主主義にもとづく安定したイラク復興のために力を尽くされることを強く求める。

以上