2004年12月3日
内閣府特命担当大臣(防災)
村田 吉隆 様
社会民主党新潟県中越地震災害及び風水害対策本部長
社会民主党党首 福島 みずほ
社会民主党は去る10月27日、村田大臣に「新潟県中越地震災害対策に関する緊急申し入れ」を行ないました。しかし震災被害から1ヶ月余を経て、現地では未だに多くの方が避難を余儀なくされる状況にある一方で、再建・復興に向けた足どりも一歩ずつではありますが着実に進んできています。そのような中、震災被害の重大性と再建・復興への足どりをたしかなものにするために、臨時国会が閉会されるに当たり、改めて申し入れを行ないます。
今回の震災は、阪神大震災のような都市型震災ではなく、中山間地帯における災害であることが最大の特徴です。住宅や農地、道路などのライフラインが大規模かつ広範囲にわたって崩壊し、生活や生産の基盤が根底から破壊されました。中山間地域における復旧・復興は、住宅を補修・建設するだけでは不十分であり、農業や中小企業をはじめとする生産基盤の復旧・復興、地域コミュニティーの再生が図られなければなりません。しかしながら被災市町村の多くは過疎・特別豪雪地帯であり、財政力が弱いために、政府に新たな立法措置による財政支出を求めています。
中越地震は国土の7割を占める中山間地帯で発生した地震であり、新潟だけではなく全国の自治体が、国がどのような対策を講ずるのか注視しています。 激甚災害法の指定は受けたものの、現行法だけでは、被災地や被災者が望む対策が十分にできないことは明らかであり、国は新潟県中越地震対策をリーディングケースとするためにも、阪神大震災なみの特別立法を含む新たな被災対策を講じるべきです。以下、申し入れます。
記
1.被災者生活再建支援金を住宅本体の補修や改築・再建費にも適用できるよう「被災者生活再建支援法」の改正を次期通常国会で行なうこと。
2.社会資本の再構築、農業・農村の再生、教育・福祉・医療等の再生、地域産業の再生と雇用の確保、地方財政措置等に万全を期すための特別立法措置を次期通常国会で講ずること。