2004年7月11日

投票日にあたって(声明)

社会民主党

 すべての有権者の皆さん。そして国民の皆さん。いよいよ参議院選挙の投票日を迎えました。今回の参議院選挙は、小泉内閣による生活と平和の破壊をこのまま許すのかどうか、まさに日本の社会の分かれ道で戦われています。

 欠陥を放置したまま、国民を置き去りにして強行した年金改悪。憲法や従来の政府見解をねじ曲げて、「持ち回り閣議」だけで決めた自衛隊の多国籍軍参加。そして、選挙戦の最中に小泉首相自らが明言した「集団的自衛権の行使」を認めるための9条改憲。社民党は、このような小泉内閣による暴走政治を皆さんと一緒に変えたい、そのことを訴え続けてきました。

 小泉政治に対する不満と怒りは、確実に広がっています。年金改悪、自衛隊の多国籍軍参加にとどまらず、3年前とは様変わりし、小泉構造改革に対しても、国民の皆さんはノーを突きつけ始めています。小泉首相と与党が、「景気は上向きだ」「改革の成果だ」とどんなに強調してみたところで、私たちには生活が上向いている実感がまったくないからです。

 過去最大に広がった所得格差、数年間で正規職員が400万人近く減る一方、370万人も増加したパートなどの非正規雇用、さらには大企業と中小企業、都市と地方など社会のあらゆる分野で格差が拡大しています。「強いもの勝ち」のための政治が小泉改革の正体であることが、誰の目にも明らかになりつつあります。年金改悪で、イラク問題で、そして構造改革に対して、「小泉内閣不信任」の流れが進んでいます。

 今回の選挙戦でも、二大政党化が取りざたされてきました。しかし、有事法制に賛成する、憲法を変える、この二点で自民と民主両党の間に差はありません。規制緩和や民営化を進め、競争を重視する構造改革路線についても両党は、同じレールの上を走っています。

 社民党は有事法制で戦争の準備を始めたり、憲法を変えて「戦争のできる国」に進むのではなく、憲法を政治に、外交に、職場に、そして生活に活かします。「勝ち組」のための改革ではなく、誰もが共に生きられる社会へと改革を進めます。国民の皆さんの多様な意見が反映されてこその政治です。政治が変わる節目を迎えようとしている今だからこそ、国会に社民党の議席が必要です。自民でも民主でもない、平和と平等、雇用と社会保障の安定のための政治を、ぜひ、社民党に託してください。

 皆さんの貴重な1票で小泉内閣に厳しい審判を下してください。投票所に足を運んでいただき、明日の政治を変える1票を投じてください。心からお願い申し上げます。