2005年3月3日
堤義明コクド前会長の逮捕について(談話)
社会民主党
幹事長 又市征治
- 本日、東京地検特捜部が西武鉄道株をめぐる虚偽記載事件に関連して、堤義明・コクド前会長を証券取引法違反の容疑で逮捕した。コクドなどの関連企業による持ち株比率が、西武鉄道の上場廃止基準にあたる80%を超えていた事実を隠して有価証券報告書の虚偽記載を続けてきたこと、さらには虚偽記載の事実を伏せたまま西武鉄道株を売却するインサイダー取引に、グループのトップが関与していた事実は極めて重大である。今後、グループぐるみの隠ぺい工作の全容が司直の手で解明されることを期待する。
- 西武鉄道では昨年、総会屋への利益供与で6人の役員が逮捕されており、その際に商法で義務付けられた取締役会を7年間にわたって開いていなかった事実が発覚するなど、コンプライアンス(法令順守)を軽視する企業体質が明るみになった。また西武鉄道株の有価証券報告書の過少記載は、少なくとも47年前から行なわれていたとされている。実質的なオーナーである堤前コクド会長を筆頭に、企業ぐるみ、グループぐるみで法令違反を繰り返してきたことは悪質極まりない。
- 上場企業である西武鉄道の筆頭株主であり、グループの中核をなすコクドが非上場企業であったことが、虚偽記載の事実を隠ぺいさせる一因となってきたことは疑いない。非上場企業が、グループ企業の親会社になっている場合、情報開示を上場企業並みに義務付けるなどの措置が、今後、必要になると思われる。事態の推移を注視しつつ、社民党としても、事態の再発を防ぐルールの在り方について検討していきたい。
以上