2005年3月17日

狭山事件の特別抗告棄却に強く抗議する(談話)

社会民主党
幹事長 又市征治

  1. 最高裁第一小法廷は16日付けで、狭山事件の第二次再審請求の特別抗告を棄却する決定を行なった。被告とされた石川一雄さんと弁護団らによる再審請求に対し、証拠開示や事実調べなどを行なうことなく、検察側の主張に沿って棄却決定を行なった最高裁の姿勢を厳しく批判する。

  2. 狭山事件の再審請求をめぐっては、弁護団から新たに指紋鑑定士による鑑定書が提出されるなど、石川さんの無実を証明する多くの新証拠が提出されているにもかかわらず、鑑定人尋問などの事実調べが一切行なわれないまま、棄却決定に至ったことは言語道断である。判決の確定以来、30年以上にわたって事実調べが行なわれてこなかった経過とともに、公判未提出の証拠リストが開示されてこなかったことも重大な問題である。今回の決定は、事実の追究という司法の使命からかけ離れたものと言わざるを得ない。

  3. 社民党はこの間、一貫して狭山事件の事実解明と再審開始を求めてきた。それだけに、事実調べや国際的にも認められている証拠リストの公開さえ怠ったまま再審請求を一方的に退けた最高裁の決定に強く抗議すると同時に、えん罪を主張する石川さんの完全無罪と名誉回復を図るため、今後も全力を挙げる決意である。

以上