2005年5月31日

前日歯会長に対する有罪判決について(談話)

社会民主党
幹事長 又市征治

  1. 本日、日歯連事件をめぐり、自民党旧橋本派への1億円ヤミ献金などで政治資金規正法違反の罪に問われていた臼田貞夫・日本歯科医師会前会長に対し、東京地裁が有罪判決を言い渡した。自らの団体の利益を実現するため、政策をカネで売り買いすることは言語道断であり、国民の信頼を損ねた責任は極めて重い。有罪判決は当然である。

  2. 問題は巨額のヤミ献金を受領し、国民の政治不信を助長させた旧橋本派と自民党にある。自民党が本年度予算案の審議にあたり、橋本元首相らの証人喚問を含め、政治とカネの問題に「誠実に対応する」と約束しながら、予算成立はおろか、今日に至るまで、この約束を反故にしていることは極めて遺憾である。

  3. 事件に関連する公判では、1億円の受領の場に橋本元首相や自民党の青木幹雄・参院議員会長らが同席して中身を確認していたこと、旧橋本派で「裏金」づくりが恒常化し、政治資金収支報告書に未記載のまま選挙資金に充てられていたこと、さらに自民党の政治団体である国民政治協会を通じて迂回献金が存在していたことが、関係者の証言で明らかになっている。にもかかわらず、国会での事件の解明を拒み、疑惑にフタをする自民党の姿勢は、厳しく批判されなければならない。

  4. また旧橋本派は、派閥の会計で約18億5000万円あるとされた繰越金の大半を政治資金収支報告書において「使途不明金」として処理し、年度末に総務省に提出したといわれる。この問題を含め、自民党の金権腐敗体質に一切のメスが入れられないとすれば、巨額のカネを媒介にした政官業の癒着構造は温存されることになる。社民党は引き続き、日歯連事件の全容解明に向け、自民党に責任ある対応を求めると同時に政治資金規正法の改正強化に全力を挙げる。

以上