2005年9月22日
憲法調査特別委員会の設置について(談話)
社会民主党
幹事長 又市征治
- 本日の衆議院本会議で、衆議院に憲法調査特別委員会を設置することが自民、公明、民主などの賛成多数で決定された。憲法に関する調査については、憲法の広範かつ総合的な調査という設置目的を逸脱し改憲を指向する内容であったものの、4月に憲法調査会が最終報告書を取りまとめており、いわゆる憲法の調査については終了したはずである。にもかかわらず、新たに委員会を設置する目的は、ひとえに憲法改悪を政治主導で促進しようというものにほかならない。社民党は委員会設置に強く反対する。
- 委員会設置の趣旨は、憲法改正手続きについての国民投票法案を審議することなどにあるとされる。しかし、現時点で投票に付すべき具体的な改憲案が存在しているわけではなく、また国民の圧倒的多数が焦眉の課題として改憲を求めているわけでもない。ましてや国民投票法案そのものについて、その内容ばかりか必要性についてさえ国民的な議論が沸きあがっている状況にはない。この短期間の特別国会でわざわざ委員会を設置する理由は見当たらない。
- 先の総選挙で、小泉首相と与党は郵政民営化だけを争点に掲げ、増税や憲法問題は意図的に争点から外してきた。しかし、選挙が終わった途端、改憲を最重要課題の一つの如く取り上げ、野党第1党の民主党も巻き込みながら、憲法改悪に向けてただアクセルを踏み込むことに強い危機感を抱かざるを得ない。社民党は、国民投票制度をつくって改憲の地ならしを行ない、戦後の日本社会の礎となってきた憲法、とりわけ9条の改悪に突き進むことに強く反対すると同時に、憲法を変えるのではなく、憲法を暮らしや政治に生かすことに全力を挙げる。
以上