2006年2月24日

米英両国による臨界前核実験に抗議する(談話)

社会民主党
幹事長 又市征治

  1. 米国は本日(現地時間では23日)、米国のネバダ州で22回目となる臨界前核実験を英国と共同で行なった。核兵器の保有・開発を進めるいかなる行為も断じて容認できない。社民党は、21ヵ月ぶりに再開された今回の臨界前核実験を厳しく批判する。同時に、日本政府は広島、長崎の悲劇を二度と繰り返さず、世界のあらゆる国に先駆けて核兵器の廃絶を訴えるべき立場から、米英両国に対して毅然と抗議すべきである。

  2. 2000年のNPT(核拡散防止条約)再検討会議では、核保有国が「核兵器廃絶の明確な約束」を行なったが、その後の米国の姿勢は本格的な核実験の再開や小型核兵器の開発を辞さない姿勢に固執するものであった。結果として、昨年の再検討会議は、事実上決裂した形で閉幕し、核兵器の廃絶を願う国際世論を大きく裏切った。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)やイランの核開発問題を対話や話し合いで解決しようと国際社会が努力している際、今回の実験再開はその努力に逆行し、否定的な影響を与えかねないものと強く憂慮する。

  3. 米英両国は、核兵器増強の道に進んで自ら緊張をつくりだすのではなく、国際世論に耳を傾け、包括的核実験禁止条約(CTBT)の発効にこそ尽力し、核兵器の廃絶に向けて役割を発揮すべきである。

以上