2006年3月27日
2006年度予算の成立に当たって(談話)
社会民主党
幹事長 又市征治
- 2006年度予算案が与党の賛成多数により、参議院本会議で可決、成立した。2006年度予算案は、「改革の総仕上げ予算」といいながら、「改悪の総仕上げ予算」にほかならない。定率減税縮小・廃止、年金・雇用・介護保険料の引き上げ、高齢者医療費の窓口負担増、介護予算や障がい者福祉等の切り捨て、診療報酬の大幅引き下げ、地方に負担を押しつける「三位一体の改革」など、国民生活と地方への負担増と予算カットで帳尻合わせをしたにすぎない。無駄な高速道路やダム建設は止まらないし、社会保険庁の年金保険料の事務費流用は継続されるなど、改革「偽装」予算といってもよい。このような「改悪の総仕上げ予算」が、原案のまま成立となったことは極めて遺憾である。
- わが党は、参議院では、特に公務・公共サービスの切り捨て、タクシーの規制緩和、就学援助の実態、労働法制の規制緩和と非正規雇用、女性の権利、防衛施設庁の官製入札談合、プルサーマル・原発問題など、国民生活を破壊する小泉「改革」の影の問題を厳しく追及してきた。また、格差拡大・固定化、生活破壊だけではなく、岩国の住民投票をはじめ米軍基地再編問題、沖縄密約問題、靖国参拝問題、日の丸・君が代強制問題、共謀罪や入管法「改悪」問題などを取り上げ、憲法の保障する思想・信条や良心の自由が脅かされ、治安・軍事が強化され「戦争国家」作りが進んでいる点をただしてきた。
- 「4点セット プラス 格差問題」などによって、小泉「改革」の化けの皮がはがれかかっていたところ、偽メール事件で野党第一党の矛先が鈍り、小泉政権を追い込むというせっかくのチャンスを生かせなかったことは残念である。しかしホリエモン事件に対する自民党自体の政治責任・説明責任が果たされたわけではなく、耐震偽装問題の政治との関係、行政の責任追及もうやむやのままである。
- 後半国会では、当面、民間企業に儲け先を提供する一方で、公共サービスを切り捨て、国民に自己責任を強要し、国民生活破壊を進める行革関連法案、高齢者に大きな負担増をもたらし「安かろう悪かろう」を目指す医療制度「改悪」法案が大きな焦点となる。また、教育基本法「改悪」案、憲法「改悪」の手続き法である国民投票法案の国会上程も予断を許さない。社民党は、格差を広げ生活と平和の破壊を進める小泉内閣と厳しく対決するとともに、憲法を護り、活かし、広げていく立場から、党の全力を挙げて憲法改悪の動きに対決していく。
以上