2006年3月30日
村岡元官房長官一億円ヤミ献金事件無罪判決について(談話)
社会民主党幹事長
又市 征治
- 東京地裁は本日、政官業癒着・金権腐敗の象徴である日歯連事件で、政治資金規正法違反(政治資金収支報告書の不記載)の罪に問われ、禁固1年を求刑された元平成研究会会長代理・元官房長官村岡兼造被告に対して、検察の主張を退け無罪の判決を下した。今回の判決によって、自民党の金権依存・政官業癒着体質を如実に示した本事件の真相究明が改めて必要とされているといえる。
- 滝川元会計担当、村岡元官房長官、橋本元首相ら関係者の供述や発言はことごとく異なり、これまでの食い違いや矛盾も解消されていない。小泉自民党は国会での事件の解明を拒み、だんまりを決め込んで疑惑隠しと事件の幕引きを図ろうとしてきたが、政党と国会議員に関わる事件である以上、国会の場としても真相が明らかにされるよう、社民党は、自民党の責任ある対応と関係者の証人喚問を改めて求めていきたい。
- 検察は、検察審査会において、橋本元首相、野中元幹事長、青木参議院議員会長に対する不起訴不当だとする議決や、山崎前副総裁らに対して起訴相当の議決が下されてきたにもかかわらず、村岡被告以外は不起訴や起訴猶予としてきた。今回の判決は、橋本元首相らの責任追及を避けるために、すべてを村岡被告に責任を押しつけようとでもいうかのような検察の恣意的な姿勢が、事件の全容解明の点から問題だったということを示している。
- 与党は総選挙後の特別国会で多数の力によって、迂回献金を禁止しない名前だけの「ザル」ともいえる政治資金規正法「改正案」を成立させた。加えて、今国会には、外資企業からの献金規制緩和のための法案まで提出が取りざたされている。社民党は、政治不信の解消、政治倫理の確立に及び腰な与党の姿勢を厳しく糾弾するとともに、政治資金規正法の強化改正に全力をあげる。
以上