2006年5月26日

国民投票法案の国会提出について(談話)

社会民主党幹事長
又市征治

  1. 本日、与党と民主党がそれぞれ国民投票法案を、国会に提出した。国会の会期末に、このような重要法案を提出することに、社民党は強く抗議をするとともに、広く警鐘を鳴らしたい。国民の多数が、「急いでやる必要性はない」といっていることに、与党も民主党ももっと耳を傾けるべきである。

  2. 自民党が新憲法草案をすでに発表していることからも明らかなように、国民投票法案は憲法改悪のための手続きであることは明らかである。昨日、自民党の船田憲法調査会長は、自民党の新憲法草案から「憲法9条1項」を削除して、集団的自衛権を行使できるようにしたいという趣旨の発言をした。ここまで露骨に意図を明確にしているのであるから、国民投票法が単なる中立的な手続き法でないことははっきりしている。社民党は、あらゆる観点から問題点を指摘し、今回の国民投票法案を廃案に追い込むべく、国会の内外で奮闘する。

  3. アジア近隣諸国との関係は、小泉総理の度重なる靖国神社公式参拝によって難しい状態に陥っている。このような時期に、「公布から2年後に施行する」とした法案が提出されたことについて、近隣諸国の人々が、将来日本がどのような国になっていくのか大きな不安と疑念を持っているかに思いをいたすべきである。日本国憲法が掲げた理念を引き続き堅持し、その実現のために努力することが、日本の進むべき道である。

以上