2006年7月27日

米国産牛肉の輸入再開決定について(談話)

社会民主党幹事長
又市征治

  1. 政府は本日、特定危険部位の混入によって停止されていた米国産牛肉の輸入再開を正式に決定した。各種世論調査の結果を見ても、「輸入再開に反対」もしくは「輸入されても米国産牛肉は食べたくない」などとする回答が7割近くを占める中、政府が米国産牛肉に対する国民の不信感を払しょくすることなく輸入再開を決定したことは、極めて遺憾という以外にない。食の安全よりも、米国の要求を優先するかのような拙速な輸入再開決定を厳しく批判する。

  2. 6月初旬に全国10ヵ所で開催された意見交換会(リスク・コミュニケーション)では、これまでの日本政府への対応について批判が相次ぎ、米国産牛肉の早期輸入再開を求める意見は極めて少数であった。にもかかわらず、事前査察と米国側の抜き打ち検査同行を条件として輸入再開手続きに合意し、事前査察の終了直後に再開を決定した政府の姿勢は、最初から「輸入再開ありき」だったと言われても反論の余地がない。輸入条件が異なるとはいえ、事前査察の結果を受けて再開を延期した韓国のように、慎重の上にも慎重を期するべきであった。ジョハンズ米農務長官の検査規模を10分の1に縮小するという発言は、国民・消費者の不安・不信を増すものである。超党派の上院議員による対日制裁法案の提出も言語道断と言わざるを得ない。

  3. また、事前査察の結果について、国会や国民への説明を抜きにして輸入再開を決定したことは国民無視・安全軽視そのものである。事前査察の内容と結果について、再び、全国各地でリスク・コミュニケーションを開き、リスク評価機関である食品安全委員会に安全性を再諮問した上で、輸入再開の判断を下すのが筋である。

  4. 社民党はかねてから、食の安全を確保し、米国産牛肉に対する国民の不信を取り除くことこそ、政府の役割であると指摘してきた。この点、日本政府が、全頭検査やトレーサビリティ制度、肉骨粉の飼料投与禁止など、国内産牛肉と同等のBSE対策を米国に求めるよう、重ねて主張する。同時に、米国産牛肉への国民の不信感が依然として高い現状にあり、少なくとも外食や加工品における牛肉の原産国表示を業者に義務付けることを、政府に要求する。

以上