2006年9月26日

安倍新政権の発足に当たって(談話)

社会民主党党首
福島みずほ

 本日、第165回臨時国会が開催され、小泉内閣に替わり安倍晋三氏を首班とする新内閣が発足した。

 小泉改革のもと、規制緩和によって国民の間の格差が拡大し、アメリカの戦略に追随してアジア近隣諸国との関係が悪化させたことに対して、これをどう是正し修復していくかが、新政権の重要な責務である。

 しかるに、安倍新総理は、5年後には憲法を変えると言って、戦後60年の合意を覆そうとしている。国家のために命を捨てることは大切だと述べて、愛国心を教育現場に持ち込んで、国家のための死を説き、一方で日米軍事一体化を押し進めようとしている。安倍氏は歴代の自民党総裁のなかで、もっとも戦争に近い存在であるといえる。

 安倍内閣は、「戦後否定内閣」「改憲内閣」となる危険性を有している。

 社民党は今臨時国会において、安倍新政権が持ち出す悪法を阻止するために全力を挙げ、日本国憲法のもとで戦後に獲得した価値が重要であると考える人々を結集していきたい。リベラル勢力の大結集をはかって、一元的な価値を押しつける流れを変えていく。

以上