2007年3月15日

憲法国民投票法案の公聴会開催の議決強行に抗議する(談話)

社会民主党幹事長
又市征治

  1. 本日、衆議院憲法調査特別委員会は、野党の強い反対にもかかわらず委員長職権で委員会を開会し、公聴会の開催の議決を強行した。憲法問題に関する議論で、職権で強行に開催を決定したことなどない。 ひたすら採決を目指して問答無用といわんばかりに数の力で押し切ろうとする今回の暴挙は、議会制民主主義にとっての歴史的汚点であり、怒りを込めて抗議する。

  2. 国民投票法案は、この間の審議によって法案の問題点や矛盾点が山積していることが明らかになり、与党が自ら修正の必要を認めている法案である。こうした欠陥法案は撤回がスジであり、採決を口にすることすらおこがましい。しかも修正案自体の提出もないまま、採決の前提となる公聴会を設定したことは、民意に耳を傾け審議に反映させようとする姿勢が与党にはみじんもないことを示している。

  3. 国民投票法案は、議員立法であり、また憲法に関する重要な法案であるにもかかわらず、安倍首相は三権分立を無視し、再三にわたって介入してきている。しかし、国民投票法案は、安倍晋三首相の支持率アップの道具や求心力維持のためのおもちゃではない。国権の最高機関である国会として、官邸の圧力に屈することがあってはならない。

  4. 安倍内閣はいよいよ反動政権の本質、タカ派の地金をむき出しにして、国民投票法案を成立させようとしてきている。憲法尊重擁護義務をかなぐり捨て、改憲攻撃を仕掛けている安倍首相を断じて許すことはできない。社民党は、野党共闘の強化とともに、労働組合や広範な市民と堅く絆を結んで、国民投票法案の採決阻止に向けて全力を挙げる。

以上