全国の働く仲間の皆さん、社民党は、第78回メーデーを心からお祝いし、連帯と激励のメッセージをおくります。
安定した仕事に就き、元気に働き続けることは、すべての労働者の権利です。退職後も生活の不安がなく、次世代に希望を託すことは、人として当然の願いでもあります。
しかし、今の日本社会はそのようになっていません。
社民党はいちはやく、小泉構造改革によって格差が拡大して、「日本社会を歪めてしまう」と警鐘を鳴らしてきました。景気の回復といっても、実感がありません。大企業は空前の利益を上げているにもかかわらず、賃上げはままならず、未だ雇用状況の改善はなかなか進んでいません。労働強化が重くのしかかり、多くの働く人びとがメンタルヘルスの問題を抱えたり、過労死などに追い込まれたりしています。また、仕事と家庭の両立ができない、少子化から抜け出せないなど、深刻な影響が広がっています。しかも働く人のうちで、パート・派遣・契約社員など非正規雇用の人たちは3人に1人、女性では2人に1人となっています。
この厳しい状態を、このまま続けさせてはなりません。労働者は連帯して自ら起ち上がり、経営者側と政府に対して異議を申し立て、改善を勝ち取らなければなりません。120年を超すメーデーの輝かしい歴史を想起し、「8時間は仕事のために、8時間は休息のために、そして残りの8時間は、我々の自由な時間のために」という当然の要求を実現するために、あらためて決意を固め合いましょう。
日本版エグゼンプションの導入は先送りされたとはいえ、パート労働法、最低賃金法、時間外割増率などに関する労働基準法、労働契約法、雇用対策法など「労働法制改悪」が目白押しです。
社民党は、社会問題化している偽装請負の是正に向けて、現場で働く者と連携を取りながら調査団を派遣してきました。「正社員はとことんこき使い、非正社員はとことん安く使う」という、財界の求める「労働ビッグ・バン」など、強まる労働の規制緩和を許さず、働く者の権利を守っていく立場でのぞんでいます。
誰でも時給1,000円以上を保障し、均等待遇を求めて、1,600万人を超える非正規雇用労働者の「代弁者」として、全力をあげます。
安倍内閣は、「戦後レジームからの脱却」を標榜し、防衛庁の省昇格、教育基本法改悪と反動立法を立て続けに成立させ、憲法改悪への手続法である国民投票法案、日米軍事同盟を強める米軍再編法案を成立させようとしています。
さらに、従軍慰安婦問題や、沖縄戦における「集団自決」に軍の関与を否定し沖縄戦の実相をねじまげています。そして国民の基本的人権を弾圧して、日本を戦争のできる国に作りかえようとしています。こうした反動化を許すことはできません。
社民党は、格差をなくし、平和憲法を守り、安心・安全の社会を目指し、7月の参議院選挙勝利に向け全力をあげます。
平和のうちに働き、希望を持って働くことができる社会をめざして一緒にがんばりましょう。
メーデー万歳!
2007年5月1日
社会民主党 党首
福島 みずほ