2008年11月28日

臨時国会の会期延長について(談話)

社会民主党幹事長
重野安正

1.本日の衆院本会議において、第170回臨時国会の会期を12月25日まで延長する議決がなされた。与党は、今月30日に終わる予定であった会期を、社民党はじめ野党の反対にもかかわらず、ごり押しした。与党だけの都合で、勝手に土俵を広げるかのような会期延長は認められない。

2.今回の延長は、なによりもインド洋での給油活動を1年間延長する新テロ対策特別措置法改正案を、衆議院での再可決により成立させるためのものである。国会は、期間内に成立しなかった法案は審議未了・廃案とし、必要ならば出し直すのが筋である。勝手に土俵を広げて、参議院から衆議院に戻し、数を頼んで成立させようということは、認められない。そもそも、インド洋での給油活動については、不明な点や疑惑がたくさんあるし、アフガンへの調査の中身も明らかにしていない。アメリカの政権交代もあり見極めが必要なのに、強引な国会運営でしゃにむに継続させようというのは問題である。

3.延長後の国会においては、参議院で審議中の金融機能強化法について、経営責任の明確化など政府案の問題点を改めることを求めていく。社民党は、他の野党と共同して郵政民営化凍結法案の審議入りを求めるとともに、国民生活に資する対策を打ち出し、麻生政権を追い込んでいく決意である。

4.アメリカから世界中に広がった金融・経済の危機により、日本でも雇用状況は急速に悪化してきた。非正規労働者は「派遣切り」や中途解約に脅かされ、新卒の若者には内定取り消しが相次いでいる。麻生首相は「100年に一度の危機、政局よりも政策」と言いながらも、結局第2次補正予算案を出すことを先送りした。無策のままに「政治空白」を作り出し、クリスマスと年末年始を迎えようとしている。政策の軸も不確かなままに、相次いで失言を繰り返している麻生政権は、解散総選挙で国民に信を問うか、退陣して選挙管理内閣に委ねるべきである。

以上


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保坂展人のどこどこ日記>衆議院本会議「会期延長」反対討論の隠し味