2008年2月13日

米国軍人による少女暴行事件に関する抗議、申し入れ

アメリカ合衆国大統領
ジョージ・W・ブッシュ 閣下
駐日アメリカ合衆国大使
ジョン・トーマス・シーファー 閣下

社会民主党全国連合
 党首 福島みずほ
衆議院議員(沖縄2区) 照屋 寛徳
参議院議員(沖縄出身) 山内 徳信

 またしても米軍人によって、女性の人権を踏みにじる非人道的事件が引き起こされた。マスコミ報道によると、去る2月10日午後10時半頃、沖縄県北谷町において、在沖海兵隊キャンプ・コートニー所属タイロン・ルーサー・ハドナット(Tyrone Luther HADNOTT)二等軍曹が女子中学生を暴行したとして、強姦容疑で緊急逮捕された。沖縄県内における13年前の悲惨な事件を想起させるものであり、事実であれば強い怒りを禁じ得ない。

 この半年足らずを遡るだけでも、昨年10月1日沖縄市における米軍人子弟による強姦致傷事件、同年10月14日広島市内における米軍岩国基地所属海兵隊員4名による未成年女性集団暴行事件、本年1月7日沖縄市における米兵海兵隊員2名によるタクシー強盗致傷事件など、米軍人やその家族による凶悪犯罪が後を絶たない。一体、米軍はどれだけの市民を恐怖に陥れ、人権蹂躙を重ねるつもりなのか。米軍再編の名の下、日米両政府が声高に掲げる「抑止力維持」のために、沖縄県民、日本国民が犠牲になることは決して認められるものではない。

 これまで社民党は、米軍による事件・事故が起こるたびに抗議し、日米地位協定の「運用改善」では、米兵による凶悪犯罪は防げない事を再三再四、申し入れてきた。その都度、貴国は遺憾の意を表明し、綱紀粛正の徹底による再発防止を唱えている。だが、それだけでは凶悪犯罪を抑え込めない厳然たる事実を、貴国は認識すべきである。少女の人権すら守れない日米安全保障体制など、国民は誰一人として望まない。基地周辺住民の受忍限度はとうに超えており、問題の抜本的な解決を図るためには、我が国から米軍基地を撤去する以外に方策はない。  以下、強い怒りをもって抗議し、申し入れるものである。

  1. 米国政府は、直ちに被害者およびその家族に謝罪すること。
  2. 被疑者米兵が起訴されるまでの間、我が国捜査機関に全面的に協力すること。
  3. 米軍人による事件の「具体的な」再発防止策を示すこと。
  4. 駐留米軍に対して日本の法令が適用されるよう、速やかに日本政府と交渉を開始し、日米地位協定の抜本的改正を図ること。

以上