2008年6月11日

福田総理問責決議案の可決について(声明)

社会民主党

1.本日、参議院本会議において、「福田総理問責決議案」が可決された。参議院が総理の問責決議を可決したのは、史上初めてのことである。これは、直近の民意を反映している参議院で、与野党が逆転していることをはっきりと示すものである。また、衆議院において政府・与党が「三分の二」という多数を以て、再可決を繰り返してきたことに対する参議院側からの厳しい批判でもある。社民党は、福田内閣に対する国民の怒りを踏まえて、民主党とともに問責決議案を提出した。

2.福田内閣が昨年9月に発足してから、9ヵ月が経った。しかしその間、問責決議を提出すべき状況は、これまでも多々あった。昨年は、新テロ対策特措法案を通すために、臨時国会を二度も会期延長させ、年を越してまでも強引に押しとおした。また、海上自衛隊のイージス艦が漁船に衝突するなどの不祥事に対しても、石破防衛大臣は責任をとらなかった。宙に浮いた年金記録5000万件についても、舛添厚生労働大臣は3月末になっても大部分が未解決であることに対して、居直った発言を繰り返した。ガソリン税の暫定税率廃止にたいしても、国民の値下げの継続を願う気持ちを無視して、1ヵ月後には税率を復活させた。さらに、違憲判決が出たにもかかわらずイラクから自衛隊を撤退させないことや、「経済が二流になった」と言い放つだけで、物価高騰にあえぐ国民生活を全く顧みないことなど、枚挙にいとまがない。社民党は、憲法を無視して国民の生活を苦しめる福田内閣を支持することはできない。

3.今年4月から始まった「後期高齢者医療制度」に対して、多くの国民から不信と怒りの声が上がっている。社民党は、問題点が余りに多く、医療関係者からも批判の声が出ていることを踏まえて、他の野党とともに廃止法案を提出し、今月6日には参議院で可決された。現在、衆議院に送られているが、政府・与党は真摯に取り上げようとしていない。沖縄県議選で、与党に批判が集中して、県議会が与野党逆転となった大きな要因が、「後期高齢者医療制度」にあることは明白である。

4.政府・与党は、参議院が問責決議を可決したことを、重く受け止めるべきである。衆議院で信任すれば、何ら問題はないという不遜な態度をとるべきではない。社民党は、問責決議の可決を受けて福田内閣が総辞職するか、解散総選挙を行うことを要求する。

以上