2009年6月12日

鳩山邦夫総務大臣の辞任について(談話)

社会民主党幹事長
重野安正

 鳩山邦夫総務大臣は本日、日本郵政の西川善文社長の続投問題について麻生首相に辞表を提出し、首相はこれを受理した。

 鳩山大臣は、西川社長が宿泊施設「かんぽの宿」のオリックス不動産への一括譲渡を進めたことに対して、一貫して批判しつづけた。このため、今月29日の日本郵政の株主総会が西川氏の再任を議決した場合でも、日本郵政株式会社法が規定する権限を行使し、認可しない意向を明言していた。しかし、その主張は自民党内の郵政民営化推進派からの激しい批判にさらされ、麻生首相も西川社長の続投を支持する立場に立った。

 これは、麻生首相が国民に犠牲を強いる小泉構造改革の路線を継承しており、さらには自民党そのものが小泉構造改革から抜け出ることが不可能であることを示すものである。国民共有の財産である郵便局網と郵政三事業のユニバーサルサービスを低下させた郵政民営化は、全面的に見直さなければならない。

 鳩山氏は、辞任後「世の中、正しいことが通らない時があるんだな、今はそういう思いです。今の政治は正しいことを言っても認められないこともある」と語った。閣僚からこのような厳しい批判が出るようでは、麻生首相にはもはや政権を担う資格はまったくない。

 社民党は、郵政民営化の抜本的な見直しを進め地域社会を守るとともに、麻生内閣がすみやかに退陣することを求めるものである。そして、来るべき総選挙で小泉構造改革路線に終止符を打つために奮闘する。

以上

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