2009年8月15日 

敗戦64年にあたって(談話)

社会民主党党首
福島みずほ
福島みずほ

 第二次世界大戦が終結して、64年目を迎えました。第二次世界大戦の惨禍は甚大であり、多くの人々が斃れ、傷つき、苦しめられました。また、わが国による植民地支配と侵略によって、アジア近隣諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。

 社民党は、8月15日に当たり、すべての戦争犠牲者を追悼します。そして、歴史に学びアジア太平洋の人々との和解と共生をはかり、世界の平和に貢献する国でありつづけるために、さらに努力を重ねます。

 戦後の日本は、第二次世界大戦の反省に立ち、日本国憲法を基礎に据えて歩み続けてきました。東西冷戦の時代が長くつづき、その後も米国の一極支配を保とうとする動きのなかで、平和憲法が掲げた理想の実現は、幾多の壁にはばまれました。しかし、アメリカのオバマ大統領のプラハ演説を契機として、世界各地で核廃絶を願う人々が立ち上がろうとしています。日本は被爆国として、今こそ核廃絶運動の先頭に立たなければなりません。

 また、米軍の戦略に沿って、自衛隊の増強と海外派兵をはかり、軍事費を増大させていくことも阻止しなければなりません。社民党は、これまで、非核三原則の堅持と法制化、核不拡散体制の強化、北東アジア非核地帯、北東アジア総合安全保障機構など、多くの提言をしてきました。これらの構想は、徐々に現実性を増しています。

 しかし一方では、9条だけでなく平和憲法を根底から変えてしまおうとする動きが強くなり、日本国憲法を踏みにじる政府の行為は、ますますひどくなっています。改憲を発動させるための国民投票法は、来年5月に施行されることになりました。国会に設置をされた憲法審査会を、今の政府・与党は動かそうとしています。

 平和憲法を変えさせない人々の願いを結集し、日本国憲法を尊重し、憲法9条を輝かせる新しい政治、新しい政権を作らなければなりません。8月30日に行われる総選挙は、そのための重要なステップです。

 社民党は、戦争犠牲者の想いを偲び、平和の尊さに深く思いを致し、紛争や戦争による惨禍をもたらさないために、さらなる努力をしていくことを誓います。

以上

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ニュース09年08月04日・ミゲル・デスコト国連総会議長と福島党首が会談